

学校作業療法は必要?
日本の教育を取り巻く社会課題は、近年ますます複雑化しています。 子どもを取り巻く課題としては、特別支援教育を必要とする児童生徒数の増加、不登校生徒数の持続的な増加、さらには自殺件数の増加などがあげられます。一方で、教員側に目を向けると、過剰労働の常態化、メンタルヘルス不調の増大、学校における働き方改革への対応など、学校現場の負担は限界に近づいています。 さらに、国際連合からの日本政府に対する総括所見からも、インクルーシブ教育の推進の遅れも懸念されることから、教育システムを再考する時期にきていると考えられます。 このような状況に対して、アメリカ学校作業療法の歴史を参照すれば、次の一手として求められるのは「非教育職専門家の体系的活用」です。とりわけ、作業療法士は医学的知識をもちながら「日常の活動への参加」の支援を専門とする職種であり、上記の課題に対して一定の役割を果たすことができると考えています。 教員がすべてを担うのではなく、教育の専門家である「教員」と活動・参加の支援を専門とする「作業療法士」が協働する学校体制の構築へ。 本書は、その実現に向けた
2月5日


学校作業療法とは
アメリカでは学校作業療法に50年の歴史がある一方で、日本ではこの10年ほどでようやく実践が始まった段階です。そのため、学校作業療法がいまだ確立された体系をもつとは言いがたい状況にあります。 学校作業療法(School-based Occupational Therapy)とは、学校という教育システムを基盤として、学校環境に存在する参加の障壁を、作業の視点から評価し、支援する専門実践です。ここでいう作業とは、学ぶ・他者と関わる・身の回りのセルフケア・休み時間の遊び・スケジュール管理・学校行事・将来への移行など、学校生活を構成する諸活動を指します。 学校作業療法では、これらの活動への参加を支えるために、合理的配慮・環境調整・教材や活動の調整・スキル習得支援・教員や保護者等へのコーチング/コンサルテーションをチームの一員として実践します。その目的は、子どもが学校でしたい・する必要がある・することが期待されている活動に参加し、学習、健康、安寧(ウェルビーイング)を最大化することにあります。 引用)塩津裕康監修/奥津光佳・特定非営利活動法人はびりす編著『で
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